Indigo Oak Meadowのはじまり
藤井 葵めを始めたのは、2014年の秋のことです。当時は京都の染色工房でアシスタントとして働いていて、毎日の仕事は先輩の染め師の補助と、染め上がった布の検品でした。ある夕方、窓から差し込む西日の中で藍布の色を確認していたとき、光の角度によって布が緑にも青にも見えることに気づきました。それが、藍という素材に本気で向き合うきっかけになりました。2017年に独立し、京都・西陣の小さな町家を借りて染め場を構えました。最初の半年は、甕の管理がうまくいかず、染め液が何度も死んでしまいました。
Indigo Oak Meadowという名前は、葵が子どもの頃に育った奈良の家の裏にあった、樫の木と草地からきています。夏の夕方、その木陰で宿題をしていた記憶が、今の仕事の原風景になっています。お店を始めた当初は生地の販売だけでしたが、2019年に京都の縫製師・田中工房と出会い、既製衣料の製作も始めました。リネンのシャツを初めて作ったとき、試作品が5枚できて、そのうち3枚は縫い直しました。今でも新しい型を起こすときは、最初の数枚は必ず自分で着て洗濯を繰り返してから販売します。
藤井 葵1986年、奈良県生まれ。京都の染色工房で6年間アシスタントとして働いたのち、2017年に独立。西陣の町家に染め場を構え、Indigo Oak Meadowを立ち上げた。徳島の蒅農家・吉野工房との取引は開業当初から続いており、年に一度、秋の収穫時期に現地を訪れるのが習慣になっている。仕事が…
現在は染め場での作業と、オンラインショップの運営を葵ひとりで担っています。月に一度のワークショップだけは、友人の染め師・山本さんに手伝ってもらっています。注文が重なると発送が少し遅れることがありますが、そのぶん一つひとつの梱包に時間をかけています。夕方から夜にかけて染め作業をすることが多く、翌朝に乾いた布の色を確認するのが一日の楽しみです。藍は生き物なので、同じ日に染めても少しずつ色が違います。その違いを楽しんでもらえると、うれしいです。